YOGA

伝統的なヨガを和歌山を拠点にお伝えしています。ヨガの他には旅や自然が好き。I've learned and shared Traditional Tantra Yoga in Wakayama(mostly), Japan. I also get into Traveling and being in the Nature.

【覚書】大地へ還るお味噌作り

3月16日「大地へ還るお味噌作り」
もともと、今年のお味噌のワークショップは一回きりの予定で、2回目を開催する予定はありませんでした。
第一回目のお味噌作りのワークショップ直後にご縁をいただいて、今年2回目の開催を決めました。

 

場所が決まり、材料を揃え、予約をいただいていること、
そのどの過程が欠けても開催することはできず、関わってくださっている全ての皆様に心の底から感謝の気持ちでいっぱいです。

 

イベントの企画や実行は経験がないので全然慣れず、あたふたバタバタすることばかりですが、
「大変」「忙しい」「手間」などと思ったことは一度もなく、全てのその過程が新鮮で楽しく、毎日小さな一歩を踏み出して、奮闘しています。

 

「大地へ還るお味噌作り」とは別件で、一昨日、イベントのリスクヘッジの大切さに気付き、考えさせられた出来事がありました。
とある方々が主催のイベントは、オンライン決済の前払いが基本で、どれだけ参加費が少なくてもいいから無料では開催しないことをポリシーにしているそうです。
理由は、無料参加だと参加者がペイしてるものがないから気軽にキャンセルできてしまうから。少額でも、前もって負担してもらうことでキャンセルをある程度減らせるみたいです。
キャンセルの数を減らすことは大切で、「行きたかったのに満員で参加できなかった人」に来てもらえたかもしれない。ゲストスピーカーへのお礼も参加費の中から賄うので、それが確保できないのは申し訳ないです。
規模が大きく慣ればなるほど、リスクヘッジは大切なんだなあとこの出来事を経て考えていました。

 

わたしが主催する「大地へ還るお味噌作り」を告知するにあたって、キャンセルポリシーはどは一切打ち出していません。情報を公開した時は、そこまで頭が回っていませんでした。
一昨日の一件で、リスクヘッジの大切さに気付く事が出来ました。

 

自然農をなさっていたある農家さんで、自分が育てた作物をお店に卸す時「売れ残ったら全部自分が買い取りますから」と言って卸した農家さんを知っています。お店の店主が「ゾッとした」と言っていたのを覚えています。それだけ、自分の作物にかける思いが強く、本当に働き者の農家さんでした。
わたしは農業未経験なので、実際の農家さんたちがどんな思いで農業と向き合ってこられているかなど想像もできませんが、この話を聞いたときは、身が締まる思いがしました。
わたしたちは、お金で買って、その恵みをいただく事が出来ています。

 

今回のこのイベントは前述した通り、関わってくださっている全ての方々どこが欠けても開催には至りません。本当に感謝しかありません。
また、農家さんたちへの思いもあったもので、大豆の1粒も、麹の1粒も無駄にしない使命がわたしにはあります。

 

なのですぐ、共同主催者の千明ちゃんとリスクヘッジについて話し合いました。

 

結論から言うと、
「大地へ還るお味噌作り」は
リスクヘッジをしないことに決めました。

 

一昨日の件を受けて、リスクヘッジの大切さに初めて気付くことが出来ました。わたしにとってそれはとても大きな学びです。

 

だから千明ちゃんと話し合いをして、
前払いしてもらったほうがいいのか?
振込手数料は誰が負担するの?(募集の段階では伝えてなかったことだから)
キャンセルポリシーは?など
もっともっと細かなことまで話し合って、その具体的な方法をお互いいくつも提案しあって、1時間以上話していましたが、全然落とし所がないままでした。

 

「ベストな方法」を探していましたが、ふたりとも全然しっくりこない。
わたしたちの提案がベストじゃないことはお互い一目瞭然でした。
「果たしてこれはベターな選択なのか?本当にこれでいいのか?どこで妥協するか」本当に、全く話がまとまらない。
どうしたらいいんだろう・・・。

 

そのとき、千明ちゃんが「キャンセル出たらさー、出たでいいやん。わたし全部買い取るから」と言いました。

 

そうだった!

 

千明ちゃん、ありがとう。

千明ちゃんのその一言で、そもそもわたしが何故「大地へ還るお味噌作り」の開催を決めたのか、その原点に改めて引き戻してもらえました。
そうだった、そうだった、リスクヘッジは必要なかったんだった。

 

豊かな森に囲まれた一軒家「風の古民家 うえみなみ」で開催することも、
薪で大豆を焚きあげることも、
お味噌作りの材料はこだわり抜き、
伝統的なヨガをすることも、

全ては繋がっていて、そうすることに意味がある。
だから全ての選択に関して一切妥協ができませんでした。

 

それを必要としている人に、ひとりでも、ふたりでもそれが届けばいいな。
そう思って開催を決めたイベントです。

 

正直、値段設定は今後の課題です。
ぶっちゃけた話、今回のイベントは、キャンセルが一人も出なかったとしても利益がほぼ出ません。

 

それでも今回、その値段設定でイベントを開催する理由は、
利益という「お金」としてのプラスは無いとしても、それを超えるだけの得るものや開催したい思いがあるからです。
「大地に還るお味噌作り」は今回で終わらせるつもりはありません。
そのためにも、わたしたちは、仮に目の前が真っ暗でも、小さくてもいいから確かな一歩を踏み出す必要がありました。

 

もし仮に、全員が当日キャンセルとなっても、全てふたりで受け止めます。
そもそも、そんな思いで動き始めました。

 

リスクなんてなかった。
だから、今回のイベントのリスクヘッジをする必要なんてなかったです。

 

今後もイベントを開催していく上で、
リスクヘッジ」という観点は必要だと思います。
今回の件を通して、本当に大きな学びができました。
だけど、今回のイベントに関しては
主催するわたしたちにリスクがないのでリスクヘッジしません。
キャンセルポリシーもありません。
(宿泊の方は宿泊に関してのみうえみなみのキャンセルポリシーが適応されます)

 

そもそもの原点に還る事ができてよかった。

 

大地へ還るお味噌作りへ参加してくださる皆様と一緒に、空間もヨガもお味噌作りも、全身全霊で味わい尽くしたいと思っています。
どうぞよろしくお願いいたします。♡

 

2019.02.25. 高田奈里